Lightweight管理コンソール - v1.00 リリースノート

nextEDGE Technology, Inc.

v1.00 リリースノート 2004年5月

はじめに

構想を始めてから約半年以上経過します。ベータ版が出来上がり、それをベースに色々な人と話をすることができ、実際のニーズや、アイデアに合わせて変更を加えてきました。そうしているうちに、また将来への技術ロードマップのようなものが浮かんで来ました。このためいったん、現在の仕様で纏め上げ、最終テストを行いリリースすることにしたのがLMC バージョン1.0です。

恐らく、SNMPベースの管理ソフトウェアとしては、前代未聞の低価格、しかもハイレベルな技術者のニーズにも答えられる拡張性が提供されているのではないかと自信を持っています。TCOの削減を謳い文句に多くのSNMPベースの管理ソフトウェアが存在していますが、その価格や操作の複雑さは、とてもTCOを謳うべき範疇にはないと思われます。TCOを削減するには、まず'O'オーナシップをシステムの利用者が意識し、いかに効率よく、ニーズに合った管理運営をしていくかがキーとなります。

高価な、複雑な管理ソフトウェアは、この点でまずユーザをオーナーシップ意識から遠ざける結果になり、結果、管理は専門家に任せることを強いらされているのが現状ではないでしょうか? アウトソーシングによりコストの改善は得られますが、アウトソースではコスト削減および実際のニーズに合わせるには、限界があります。また、アウトソースしたり、高価な管理ソフトウェアを導入しても、管理する内容(目的や管理のポイント)は、ほとんど同じものです。特にSNMPベースの管理ソフトウェアの場合は。

SNMPの技術は、それほど新しいものではなく、また内容も至ってシンプル (Simple Network Management Protocol)です。ただ、それを利用するツールが高価であったり複雑であるとこが多くの人にSimpleに思えない原因のひとつを思われます。新しくない技術である故?インターナショナリゼーションの部分での定義の弱い仕様でもあります。結果、MIBにしてもTRAPにしても英語(ASCII)でしか提供されず、日本語環境で駆使しようとするとどうしても結局は英語の壁?に突き当たります。LMCをベースにnextEDGE Technologyでは、MIBのデータベース化を進めています。XML化と同時に、マルチ言語化、深刻度の定義が行われています。

SNMPはシンプルであり、ツールも安価に提供されるようになっても、ネットワークデバイス管理に関するknowledgeは、職人芸的な経験と知識、技術が必要なことは間違いありません。今日ではSNMPを説明した書籍翻訳されいくつか出版されていますが、SNMP プロトコルやMIB OIDのことを解説したり、APIだったり、ユーティリティのことはそれも同じように解説されていますが、実際に必要とされている部分、おそらくもっとも興味深い実際の運用方法について解説している本は、残念ながら、いまだ存在していません。

こうした分野において技術者がネットワーク デバイス管理に関わるKnowledgeを十二分に展開することで真のTCOが達成されると考えています。

LMCの導入を機会にこうしたネットワークデバイス管理技術を一緒に学んで見ませんか? というのがバージョン 1.0からの問いかけです。

以下の質問は、ネットワークデバイス管理者のための質問です。さてあなたならどのように回答しますか?

パフォーマンス管理

    ネットワークの負荷を監視したいのですが?

    • SNMPでどのMIBオブジェクトを監視しますか? 受信フレーム数? 受信ユニキャストパケット数?

    Webサーバのサービスの負荷を監視したいのですが?

      • サービスごとのCPUリソースですか? サービス毎のメモリ消費も必要ですか?
      • プロセスの同時実行数ですか?
      • システム全体の負荷と合わせて判断? mib-ii.hostからそれともベンダーMIBから?
      • スレッショルドを設定してトラップを検出しますか?

インベントリ管理

ハードウェアのS/N、搭載メモリおよびオプションデバイスのリストを作成したいのですが?

      • ベンダーMIBを組み込んで、より詳細情報な情報が必要ですか?

      ソフトウェアのインストール情報(ライセンス数、バージョン)を管理したいのですが?

事前障害管理(ヘルス管理)

    ハードディスクや、コントローラの障害を事前に予知したいのですが?

    • 障害が発生した時に交換パーツを準備しておいてシステムをシャットダウンしないで障害に対応したいのですが?

    メモリの障害を事前に検知したいのですが?

バージョン管理

    インストールされているソフトウェアのバージョンを管理したいのですが?

    • QFEなどのパッチ情報を管理しますか?
    • ソフトウェアベンダーの情報を管理しますか?
    • ウィルスのような未知のサービスが実行されていないか監視しますか?

診断サービス

システムは一見問題なく稼動しているようですが、本当に正常なのでしょうか?

  • システムに電源が入り、必要とされているサービスがユーザに提供されているだけで本当に正常といえますか?
  • もっと客観的に'正常'を証明できないでしょうか?

 

回答の方法としては、「使用しているデバイスは、xxx製でOSがxxxなのでxxxxxのようなエージェントをxxxxxの設定をして稼動させておき、LMCでOID xxx.xxx.xxx.xxxをxxxに値になっているか確認することにしましょう。」などとなるかも知れません。 ネットワークデバイス管理者とは、実に多くの知識と経験を必要とするものだと思いませんか?

SNMPの歴史

SNMPの歴史に関しての正しい見解?は現在出版されている多くの本にある通りです。ここでは、少し変わった視点から私の知るSNMPの歴史を説明します。

SNMPが今日のようにPCで利用されるきっかけになったのは、恐らく1991年頃におけるNovell IncとCompaqによるSNMPをIPXに実装したことではないかと思います。当時そのSNMPを利用したアプリケーション Compaq Insight Managerに関わっていた私は、SNMPを勉強せざるをえませんでした。TCP/IPの資料を探すのが難しかった...そしてSNMPを利用してその収集データをGUIを介してユーザに見せてゆく手法を、LMCは継承しています。Novell NetWareでのSNMPによるサーバ管理の実用性と効力が実証され、SNMPは当時の大型コンピュータや特殊な高価なネットワークデバイスでのみ利用されるものからPCサーバというより広範に利用されることになったと思います。Microsoft は追ってWindows NT 3.1 3.5あたりからSNMPを実装、エージェントも提供されるようになりました。

その後PCサーバを含めPCではDMIやWMIなどの管理インタフェースが出てきましたが、SNMPはよくできているな? SNMPがよくできているのではなく、実装方法がよくできていると云った方が正しいですが。たとえば、インストールされているソフトウェアの情報を1.3.6.1.2.1.25.6 (hrSWInstalled)オブジェクトから読み込むとします。単純に1.3.6.1.2.1.25.6.3(hrSWInstalledTable)を読み込むことで可能ですが、多くのソフトウェアがインストールされている場合、毎回毎回(たとえば30秒に1度)このテーブルを読み込むとネットワークの負荷、管理コンソールおよび管理対象デバイスのパフォーマンスにも影響してきます。これを避けるために、いったん1.3.6.1.2.1.25.6.1.0(hrSWInstalledLastChange)または1.3.6.1.2.1.25.6.2.0から最後にテープルの更新された時間を読み込み、その値により管理コンソール側のテーブルと同期と取るためにhrSWInstalledTableを読み込むかどうかを判断することができます。- 現在のLMCではこうしたレベルのインテリジェント性をスクリプトで定義することはできません。 - "Insight Managerはこうした技術を駆使していたなあ.."

価格設定裏話

販売方法を価格設定は、最後まで迷いました。ベータ版でユーザ先に説明して回る際にも当然価格を聞かれるのですが、考えていた価格設定では、1桁、2桁ちがうと、つまり安すぎて扱えないというのでしょう。こちらとしてはツール自身の価値もあるがそれよりどう使うかで価値が決まってもいいのではないかということで、当初の驚く低価格よりもさらに低価格に設定することにしました。ソフトウェアの価値とは、製作側で掛かった工数で判断するにではなく、できあがったソフトウェア自身の利用価値であるべきでなないかと考えています。つまり、同じ機能を提供するのにA社は、5ヶ月、B社は1時間だったりすることは当然発生します。スキルの問題です。スキルのある会社や人は、当然同じ結果を短時間で正確に処理できるのですから。しかし、A社は5ヶ月分必要としているので開発を依頼した場合は、5か月分を請求するのは当然の要求と思います。なかなか価格設定とは難しいものです。

謝辞

LMCを開発するに当たり、当初から興味を持って応援してくれた方々、Compaq(現HP) のPatti Dossettをはじめソフトウェア部門の方々、特にBrad Kirbyには多くの助言をもらいました。また旧Compaqには十数年に渡り各種サーバ管理ソフトウェアおよびPCサーバの開発を担当、経験させてもらったことは今でも感謝しています。その経験上、ProLiantサーバの管理に関する最適化がLMC v1.0では提供されています。また調査していて改めてCompaq SNMPの質の良さに驚かされました。

また製品化までにたどり着くには、多くの支援が必要でした。nextEDGE Technologyの役員になって直接支援してくださっている方々には、今後も多くの無理難題を持ちかけることになるとは思いますが、よろしくご指導お願いします。

ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

© 2004 T.Sakamoto CEO nextEDGE Technology, Inc. All rights reserved.

 

制限事項

 

バージョン 1.0 は、Liwghtweightであることに重点を置き、デザインされています。したがって、エンタープライズ環境で必要とされる以下のような機能は提供されていません。

  • 管理グループの作成
  • デバイスの自動検出

また、データの履歴に関してもLMCで利用しないため管理していません。ステータスやイベントの履歴情報を管理する場合は、診断サービスを利用して電子メールでデータをxmlファイルで転送する機能などを利用してバックエンド システムとの統合が必要です。

 

最大デバイス管理数について、制限はしていませんが、操作性、メモリの消費から20-30デバイスをめどにしてください。

Copyright 2003, 2004 nextEDGE Technology, Inc. All rights reserved.